・第53回盛岡芸術祭 弦楽部門「SPRING HARMONY2024」
2024年4月29日(土) 盛岡市民文化ホール(マリオス)大ホールにて、今年もスプリングハーモニーの演奏会が行われました。第一部は葛巻町ヴァイオリン教室の生徒さんを加えた幼稚園から小学生のメンバーで、まず「かえるの歌」「きらきら星変奏曲」「メヌエット」の3曲を暗譜で披露しました。自信満々の表情で子どもたちは、元気いっぱいのメロディーをホールに響かせました。次の「おもちゃのシンフォニー」は、ヴァイオリンとチェロ(コントラバス)に7つのおもちゃを打楽器として加わる編成の楽しい曲です。おもちゃパートに選ばれた子どもたちは、わくわくした表情で、ちょっぴり緊張しながらカッコウや水笛、トライアングル、トランペット、水笛、ピアニカなどを演奏してくれました。 第一部の最後には「トランペット吹きの子守歌(弦楽版)」、「弦楽のための協奏曲RV118」を小学生以上のメンバーで演奏しました。本来はトランペットのソロである”子守歌”のメロディーをヴァイオリンでどのように表現するか、昨年度より難易度が上がったビバルディの合奏協奏曲でポジション移動や移弦が大変など、難しいことも沢山ありましたが、新田ユリ先生や、トレーナー先生方のアドバイスを受けて、本番はまとまりのある素敵な音色で合奏できました。 休憩を挟んでの後半は、小学6年生以上のグループです。まずは、弦楽合奏で「キャプリオール組曲」という6つの踊りを集めて構成された組曲からスタートです。それぞれに国や時代など踊り方の個性が現れている曲でしたが、その違いをしっかりと表現して演奏することが出来たと思います。 そして、いよいよ管打楽器も交えて「フィガロの結婚より序曲」、「交響曲第2番より第1楽章(ベートーヴェン)」の演奏です。コロナ禍により、これまでの数年間は弦楽合奏だけのプログラムで構成されてきましたが、今回は県内の中学生、高校生、大学生に一般の客演奏者を加えた15名の管打楽器奏者が加わり、本当の”オーケストラ”としての編成を復活させることが出来ました。久しぶりの管打楽器の音に、弦楽器の生徒さんも興味津々でした。しかし、編成が大きくなるということは、それだけ合奏が難しくなるということでもあります。弦楽器は細かいパッセージを息を合わせてアンサンブルすることや、交響曲は”ベートーヴェンらしく弾く”ことが課題でした。また、管打楽器は基本的に一人1パートのソロ楽器ですから、楽譜通り演奏することはもちろん、正確な音程と柔軟な音色を遠慮なく求められます。管打楽器のトレーナーの日比野先生や指揮者の新田ユリ先生の指導を受け、それぞれが個人練習と合奏練習を積み重ねたことで、本番は”大成功”といえる演奏でフィナーレを迎えることが出来ました。 今年のスプリングハーモニー演奏会に参加してくだったみなさん、ご指導・ご協力いただいた新田ユリ先生をはじめとするトレーナーや各教室の先生方、練習への送迎や熱心な応援をいただいた保護者の皆さま、演奏会開催に向けてご尽力いただいた関係者の皆様に感謝いたします。
・第76回岩手芸術祭 弦楽部門「ソロと室内楽の調べ」
2023年10月15日(日)トーサイクラシックホール岩手にて「ソロと室内楽の調べ」を開催しました。今年は第一部の独奏に4人もの生徒さんが出演し、それぞれ個性豊かな演奏を披露しました。有名なメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲は、2人の生徒さんによって演奏されましたが、やはり同じ曲でも弾き方や表現の仕方が変わってくるので、それぞれの思いを聴き比べるのがとても面白かったです。優劣ということではなく、表現の重心が違うといったところでしょうかね。終了後の反省会では、「他の方々の演奏も聴いて多くの学びを得たので、明日からの練習や本番に活かして、より楽しく音楽することができるように頑張りたい。」(三浦悠さん)、「音楽は、初めて会った人とも心を通わせられる大切な世界の宝だと思うので、その音楽に携われていることに感謝しながら、これからも演奏していきたい。」(宮本幸奈さん)、「なかなか機会のないホールで弾くことができて良かった。自分の中でまだまだ改善するところや、他の皆さんの演奏を聴いて勉強になったことがあったので、これからの練習に活かしていきたい。」(金杉果音さん)、「前回の発表会の失敗を糧に沢山練習して、今日は今まで弾いた中で一番うまく弾けた。これからも練習を頑張りたい。」(佐藤雛歌さん)、と素晴らしいコメントをお話しいただきました。ご指導いただきました各教室の先生方にも感謝いたします。第二部の弦楽合奏は、昨年に引き続き「弦楽のためのシンフォニア(メンデルスゾーン)」より4番、イギリスのブラスバンド大会のために作られた「ムーアサイド組曲」の2曲を演奏しました。今年は、宮城教育大学の日比野裕幸先生に合奏指導をしていただき、テンポ感など、勢いのある演奏に仕上がりました。客席からは「弦楽器だけなのに、音の厚みと迫力があってびっくりした。」と感想が聞こえてきました。また来年に向けて会員一同、研鑽を積んでいきたいと思います。
・第52回盛岡芸術祭 弦楽部門「SPRING HARMONY2023」
2023年4月29日(土) 今年も盛岡市民文化ホール(マリオス)大ホールに子どもたちの元気な音色が響きました。第一部は幼稚園から小学生のメンバーを中心に、「きらきら星変奏曲」「喜びの歌変奏曲」「マルティーニのガボット」「馬と幌馬車」を元気よく演奏しました。「きらきら星変奏曲」は、今年も葛巻町ヴァイオリン教室の7名(葛巻小学校・五日市小学校・江刈小学校)も参加し、大きなホールで一緒に演奏することができました。クレッシェンドとデクレッシェンドに気を付けることや、出だしのタイミングと弾き方を揃えること、何より楽しそうな表情で弾くこと(^^♪など、これまでの練習やリハーサルでのアドバイスを受けて、子どもたちなりに緊張しながらも練習の成果を十分に発揮できたと思います。 第二部は、小学生以上のメンバーで「ペリマンニより(フィンランド民謡)」「弦楽のための協奏曲RV.109(ビバルディ)」の2曲を演奏しました。「ペリマンニ」はフィンランドの独特なメロディーやそれに伴う特殊奏法などの難しさもありながら、新田先生の解釈を教えていただき、本番ではフィンランドの世界観を表現することができました。曲の最後、コンサートミストレス髙橋さんのSoloコル・レーニョ(弓の木の部分で弦を叩く特殊奏法)がホールに静かに響き、雰囲気を作っていました。休憩を挟んで第三部は、小学6年生以上による「シャコンヌ(パーセル)」と「弦楽セレナーデOp.48(チャイコフスキー)」の演奏でした。“チャイコの弦セレ”と言えば、三大弦楽セレナーデのうちの一曲で、知名度も難易度もかなり高い曲です。今回は「チャイコの弦セレを弾きたいから参加する」という子もいたほど、子どもたちにとっても憧れの曲でした。全体の構成を理解して合奏での曲作りを進めながら、細部のテクニックを個人練習で磨くという同時進行で練習をこなし、なんとか本番までこぎつけました。終演後、新田先生から「これだけの難曲に挑戦できたことが素晴らしい。大人でも難しい曲を、本当によく頑張りました。」と頑張りを称えるコメントをいただきました。今年の「SPRING HARMONY2023」は弦楽研究会会員の生徒さんを中心に、常設スプリング・葛巻町ヴァイオリン教室の参加者、そして賛助教室・団体の生徒さん(例年よりもかなり多い割合で賛助教室から参加いただき、今年は初めて花巻市「金星少年少女ジュニアオーケストラ」からも参加いただきました)など、多様な参加者が集いスプリングハーモニージュニアオーケストラを編成することができました。演奏会を開催するにあたり、ご指導・ご協力いただいた新田ユリ先生をはじめとする先生方・保護者の皆さま・関係各位に感謝いたします。来年度もどうぞ、よろしくお願いいたします。
・第75回岩手芸術祭 弦楽部門「ソロと室内楽の調べ」
2022年10月9日(日) 新型コロナウイルスの感染拡大により中止していた、「ソロと室内楽の調べ」を2年ぶりに開催することができました。第一部の独奏では、2人ともこれまでの練習の成果を十分に発揮できたと思います。演奏会後の反省会で、宮本さんは「上手くいった所は次もできるように、上手くいかなかった所は次できるように頑張りたい」と、自分の演奏に妥協せず探求し続ける決意を述べました。山蔭さんは、高度なテクニックを必要とする有名な曲を難なく弾きこなしており、音大での修行の成果を披露しました。故郷である岩手のステージで演奏するのは初ということで、その喜びや情熱を曲に載せつつも楽しんで弾いていた印象でした。第二部の弦楽合奏、今年はゲストコンサートミストレスとして島根恵先生に共演していただきました。曲の解釈や弓の使い方、弦楽合奏の合わせ方・音の聴き方などを指導していただき、練習から本番まで参加者にとって有意義な経験を得ることができました。おかげで、本番の演奏も全員の息がぴったり合った、迫力のある弦楽合奏に仕上がりました。